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『さすがに、コレだけのレビューがあると』
たくさんの方がすでに読まれてレビューを書かれていますので、
いまさら、私がレビューというのも、ちょっと書きにくいですが、
しかし、本書、大変いい本だと思います。
経済評論家、コンサルタント、社会改革派の勝間氏の面目躍如の
入門書ではないでしょうか。論理と文章が明解なので、読みやすいです。
まず、文章がしっかりとしていますし、冒頭で、なぜ、金融リテラシー本を
企画したがが明確に延べらています。その背景は、ずばり、「日本人は、
知るべきもの、見るべきものを、知らないし、見ないように暮らしてきた。」
という反省です。その結果、男性は終わりなき残業のスパイラルに人生を
ささげ、女性は家事、育児、仕事(共稼ぎ)で孤立し、仕事や社会や消費
ニーズが激変してきたにもかかわらず、家庭環境や働き方は数十年前のまま
という、恐るべき実態があり、このままでは、少子高齢化社会で、国際競争
に日本が負けてしまいます。それは、日本人が幸福になれないことを意味しま
す。
本書では、この「なぜ勝間氏が金融リテラシー入門書を上梓するに至ったか」
の動機と取り組みを理解することは大切なことだと思います。
その上で、金融資産、投資、金融商品(投資信託、株、国債、債券、為替、
金融派生商品、取引)分散投資、を順番に、わかりやすく解説。
この解説部分は、目の色変えて批判するというよりも、
資本主義国家であれば、経済情勢が変わっても、中長期的には、
それほど変化しない、基礎的な金融知識、資産運用の基礎知識だと思います。
もっと言えば、根底にあるのは、国家や企業に完全に寄りかかってきた
社会のリスクとリターンの危うさを白日の下にさらし、今からは自律した
個人がお互いに連携して生きていく社会システムを作る、そのための
お金からの(経済的)自由を念頭においた、金融リテラシー、リスクリテラシー
の教科書だと言えます。
光文社 735円