『後悔のないように』
この本のタイトルを見て、私は母が亡くなった時を思い出した。
母は薄れていく意識の中で、いくつもの後悔を口にした。
「体が動くうちにもっと好きなことをしておけばよかった。」
「家事の仕方や家のことをもっとお父さんに教えておけばよかった。」
「孫の顔が見たかった。」
母の後悔を聞くたびに、心が痛くなった。
残された者は、死者の後悔の言葉を忘れることなく生きていくことになる。
後悔がないように生きることは、自分のためだけではなく、残される者たちのためであると思う。
致知出版社 エ1,575円