『具体例が少ないです…』
全体的に文章がもったいぶって遠回しになってます。読んでて中だるみします。
作者の人は1000件のコンサルタントを手掛けたと書いてありますが、せっかくだからその業種を全て載せたらよかったのにと思いました。
それから、具体的な話が非常に少なくて読んでて残念でした。いろんなお店を見てきたのだから、それぞれの仕事の紹介、レアケース的な問題の対処など載せて欲しかったです。
それと、法的な説明が全くないのがいただけません。
途中で税務署が怖いと出てきますが、説明が不十分なため、それがわかりません。税務署は権限が非常に強く(個人の通帳も見れる権利があります)、それでいて足を使った調査をします。客に化けて、経営者のワンポイントのミスから多額の追徴課税を請求するのが怖いのです。
従業員を辞めさせる場合の説明も不十分です。本には思いきり解雇と書かれていますが、その場合、クビになった従業員は労働基準監督所に駆け込んで、経営者は解雇手当て他もろもろを請求されるのがオチだと思います。
労基法をよく知ってうまく退職させるべき、と書いた方がいいと思いました(零細は労基法を守るのは無理ですが…)。
共感できる内容はたくさんありました。
オープン時に広告を出すなというのはうなずけました。それをやった人間の感想ですが、それは冷や汗の連続で、最初から経営の危機に陥りました。
そういうことも事細かに一例として持ってくれば文章に説得力が増すと思います。
日本実業出版社 エ1,575円