『日本とは違って...』
結局日本の金融の問題点は、買いたい投資信託(特に海外籍の優良ファンド)が自由に売買できないという点に尽きるだろう。(本書には載っていないが)金融庁の規制で審査料等の名目で、一ファンドにつき1000万近くも毎年支払わなければいけなかったり(これは結局投資家が負担する)して一本の投資ファンドの取引単位が数億円単位になってしまうからです。
ですから、日本のプライベートバンキング(国内外資問わず)は、銀行が選んだ不自由なファンドを買い続けなければならないために、資産運用という観点からみると非常にお粗末なものにならざるを得ないのが実情です。
その意味では、いったん海外に資金を出してしまうという決断をすれば、海外籍のファンドを自由に売買して資産運用ができるし、変な規制がないので、資金が少なくてもそれなりのファンドを買うこともできます。(もちろん本当に儲かるファンドは海外でも取引単位は最低数百万ドルになるのが常識ですが...)
ですから本書は日本が変な規制をし続ける限りにおいて有意義なものになるのかなぁ、なんて思いながら読みました。ただし、いろいろな業者がある中で、「この業者に頼むのがベターな選択」かどうかはわかりません。実際そのほかにも優良な同業他社さんはいっぱいあると思いますので...その意味で星ひとつ削りました。
同友館 エ1,890円